御器谷法律事務所

刑 事 事 件 - 保釈手続

1. 保釈とは、
 刑事事件において拘置所や警察署に勾留されている被告人について、保証金の納付等を条件として、勾留の執行を一旦停止し身柄を一時的に解放する手続のことをいいます(刑事訴訟法第88条〜98条)。
(1) 必要的保釈と広い除外例
 保釈の請求があったときは、裁判所は、次の場合を除き、保釈を許可することになっています(刑訴第89条)。
 1) 一定の重罪事件のとき、又はその前科があるとき
 2) 常習犯のとき
 3) 罪証隠滅のおそれがあるとき
 4) 被害者らに対する加害や畏怖のおそれがあるとき
 5) 氏名や住居が不明のとき
(2) 保釈保証金(刑訴第93条)
 この保証金は、犯罪の性質、情状、証拠の証明力、被告人の性格・資産等を考慮して被告人の出頭を保証するに足りる相当な金額とされています。
 具体的には、事案によっても全く異なりますが、最低でも200万円以上位の金額が多いという感覚です。
(3) 保釈の条件
 保釈には次のような条件が付されることが多いように思われます。
  1) 住居の制限
  2) 召喚ありしだい出頭
  3) 逃げ隠れ、証拠隠滅の禁止
  4) 海外旅行、3日以上の旅行のときは、裁判所の事前許可
  5) 被害者への面接、通信、電話等による一切の接触禁止(弁護人を除く)
(4) 保釈許可率
 保釈の請求があった事案のうち保釈の許可がでる割合は、事案の性質や被告人の状況等により全く異なりますが、半分前後位という指摘が一部にあるようです。

2. 保釈請求の手続
 以下、東京地方裁判所での取扱いの一例(第1回公判前の)についてフローチャートで解説します。


3. 再保釈の請求
 第一審において実刑の判決が予想されるときは、弁護人としては再保釈の請求を準備することがあります。勿論再保釈が許可されないこともあります。
(1) 再保釈請求の必要書類
保釈請求書
身元引受書
控訴申立書
保釈保証金充当許可申立書 他
(2) 再保釈の保釈保証金
第一審の保釈保証金の3〜5割増位が多いように思われます。
充当許可申請:第一審の保釈保証金を、充当することができるよう裁判所に対して申請をします。
(3) 手続上の注意点
再保釈の許可に際しては、最初の保釈の許可の場合よりもその許可の条件は厳しいものとなるでしょう。従って再保釈の許可が出ないこともありえます。
判決の言渡し後に、速やかに再保釈の請求手続がとれるよう事前に十分準備しておく必要があります。特に実刑が予想されるときは、念のため午前中の早い時間(午前10時)に判決言渡し期日を指定してもらい、弁護人はその後のスケジュールもあけておくべきでしょう。事務処理手続のために事務所のスタッフを同行したほうが良い場合もあります。また、第一審裁判所の担当書記官に対し、事前に、もし万一実刑判決となった場合には即日再保釈請求する意向である旨打診しておくと、裁判官面接のスケジュール調整等がスムーズにいく場合があります。
事前に、被告人及びその家族に、判決言渡し日には念のため着替え等を持参するよう指示することも必要となることがあります。
被告人や家族には、保釈保証金の増加分を現金にて準備しておいてもらいましょう。保釈金の増加分を被告人が用意した場合には、弁護人は、判決言渡しの前に予め受け取っておくとスムーズでしょう。
控訴の申立をするときは、控訴申立書と弁護人選任届も事前に準備しておくことが必要です。

 この保釈手続につきましても、遠慮なく当事務所にご相談下さい

執務の方針| 弁護士のプロフィール| 取扱事件 | ご案内 顧問契約 |

弁護士費用 | 事務所案内図 | リンク| トップ