御器谷法律事務所

投資被害訴訟

1. 投資被害訴訟とは
 金融商品取引市場での不正行為又は金融商品取引業者の違法・不当な勧誘・業務行為等によって消費者が受けた被害を回復するための訴訟を、広く投資被害訴訟と言います。
 ただ、投資被害と一口に言ってもその類型は、営業実体のないインチキ会社による詐欺的なものから、大手証券会社や銀行等による不適当な勧誘・販売行為によるものまで、様々なものがあります。

2. 投資被害の例
 投資被害の事例は多数に上りますが、その中でも代表的なものとしては以下のようなものがあります。
 ・先物取引
将来の一定時期における物の受渡しを約束し、その価格を現時点で決める取引です。
 ・株取引
自己の手元資金あるいは手元株券を売買する現金取引と、顧客が一定の保証金を積んで証券会社から資金や株券を借りて売買する信用取引とがあります。
 ・預託商法
顧客から集めた金銭で事業を行い、そこから得た収益によって出資金と利益金が配当されるものです。和牛商法や、エビの養殖事業への出資金名目で金銭を集めた被害例があります。
 ・先物取引
将来の一定時期における物の受渡しを約束し、その価格を現時点で決める取引です。
その他、ワラント取引や投資信託取引、未公開株取引、投資事業者組合契約による被害の例があります。

3. 投資被害の特徴
 銀行や証券会社等、金融商品の販売業者に社会的信用がある場合、消費者に被害が生じていても、裁判所に損害と認定されにくいという面があります。
 一方で、無登録業者による詐欺的な行為による被害の場合は、勝訴判決を得てもすでにその業者は行方をくらましていることがあり、賠償金の回収実現に困難が生じることもあります。

4. 当事者
 (1) 原告
 原告は、問題となる投資によって被害を受けた消費者です。同様の被害を受けた消費者が多数いる場合には、集団訴訟となります。
 (2) 被告
 まず、消費者に当該投資商品を販売した業者が被告となります。
 その業者の取締役や監査役といった役員らも被告に加え、その個人責任を追及する場合もあります。特に、未公開株取引や預託商法等を謳った詐欺的な行為が行われた場合には、詐欺・公序良俗違反・不法行為等を根拠として関係する個人全てを被告とし、その責任を追及する必要があります。

5. 損害賠償として請求する金額
 損害賠償として請求する金額としては、業者に投資ないし出資・拠出した金額に、弁護士費用と一定の利息を加えた金額となります。

6. 法律上の問題点
 (1) 投資商品販売業者の責任
 投資被害救済においては、業者に対しては不法行為に基づく損害賠償責任を問うのが基本的な立場と言えます。これまでの投資被害の事例における消費者勝訴となった裁判例の多くも不法行為を理由とする損害賠償を請求する法律構成を採っています。
 業者の行為に対して不法行為を主張する根拠としては、金融商品取引法や金融商品販売法等の特別法上の行為規制違反として、適合性原則違反、説明義務違反、断定的判断の提供の禁止違反、不招請勧誘等の禁止違反等を主張することとなります。
 預託商法や未公開株取引等において、販売されている商品が集団投資スキームに当たる場合には、金融商品取引法上、参入規制がありますので、無登録業者がこれを販売している場合には、無登録営業として金融商品取引法29条違反の問題が生じるほか、刑事罰の対象にもなります(同法198条)。
 また、投資や出資を募る際に元本保証をしていた場合には、預かり金の禁止に抵触し、出資法2条違反の問題も生じます。
 不法行為を理由とする損害賠償の請求のほかには、事案に応じて、債務不履行を理由としたり、錯誤を理由として契約の無効を主張し、当該金融商品取引自体からの解放を図ることもあります。
 (2) 投資商品販売業者役員の責任
 投資商品を販売する業者の役員の個人責任を追及することも重要となることがあります。特に、詐欺的な商法を行う業者を相手とする場合には、その取締役や監査役等の個人の責任も追及することが重要です。
 その場合には、当該業者の行為につき、会社自体としての不法行為を主張するとともに、その違法性を認識した上でそのような行為を行う意思決定ないし実行を指揮したことにつき、不法行為責任を追及することとなります。
 また同時に、会社の役員としての対第三者責任(会社法429条)も追求していくこととなります。

 この投資被害訴訟につきましても、遠慮なく当事務所にご相談下さい

執務の方針| 弁護士のプロフィール| 取扱事件 | ご案内 顧問契約 |

弁護士費用 | 事務所案内図 | リンク| トップ