御器谷法律事務所

少数株主の権利

1. 少数株主の権利とは、

 会社法によって少数株主の与えられた取締役の職務執行についての監督是正権のことを指すことがあります。
 会社法においては、株式の多数決によって重要な事項が決議されることが前提とされています。しかし、その多数決によって決せられる結果として少数株主の利益を不当に侵害したり、取締役の職務違反行為によって会社に重大な損害を被らせるおそれがあるときは、これを是正するためのいくつかの制度が用意されています。
 以下では、会社法によって規定されている少数株主の権利を紹介します。なお、以下では取締役会設置会社で監査役設置会社を一応の念頭において考えています。

2. 具体例−少数株主権を中心として
(1) 定款(法§31.(2))、株主名簿(§125.(2))、計算書類(§442.(3))の閲覧・謄写請求権
 株主であれば単独でも請求可
(2) 会計帳簿の閲覧・謄写請求権(§433)
 3%以上の株主。会社側に拒否事由(§433.(2))。
(3) 株主総会への株主提案権(§303〜305)、議案の通知請求権(§305)
 1%以上又は300個以上の議決権を有する株主、6ヶ月以上保有。
(4) 株主総会招集権(§297)
 3%以上、6ヶ月以上保有の株主。
(5) 株主総会検査役選任請求権(§306)
 1%以上、6ヶ月以上保有の株主。
(6) 取締役解任の訴え(§854)
 3%以上、6ヶ月以上保有の株主。
 職務執行上の不正行為、法令・定款違反行為、株主総会における否決決議から30日以内。
(7) 株主代表訴訟(§847〜)
 別稿株主代表訴訟をご参照下さい。
(8) 株主総会議事録(§318.(4))、取締役会議事録(§371.(2)(3))の閲覧・謄写請求権
 株主であれば単独でも可。但し、取締役会議事録は裁判所の許可が必要。
(9) 業務の執行に関する検査役選任権(§358)
 3%以上の株主。不正行為、法令・定款違反行為あるときに、裁判所へ申立て。
(10) 取締役の違法行為差止請求権(§360)
 取締役の目的外行為、法令・定款違反行為、回復することができない損害のおそれあるときは、職務執行停止及び代行者選任の仮処分命令申立で対処へ。
(11) 取締役の責任免除に対する異議権(§426.(5))
 3%以上の株主。
(12) 会社解散の訴え(§833)
 最後の手段として厳格な要件あり。10%以上の株主。やむを得ない事由あり、業務執行に著しい困難、回復できない損害がある場合や、財産の管理処分が著しく失当で会社の存立を危うくするとき。
(13) 株式の譲渡
 少数株主権の行使とは関係ありませんが、株主としては株式を譲渡して投下資本を回収するしかなく、譲渡制限株式にあっては別稿の譲渡承認請求手続の問題となります。

この少数株主の権利につきましても、遠慮なく当事務所にご相談下さい

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