御器谷法律事務所

民営化と法律−RPS法

1. RPS法とは
(1) 正式名称は、「電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法」といい、平成14年5月31日に国会で成立し、平成15年4月1日から全面施行となりました。
 この法律は、英文表記の頭文字を取って、通称RPS法(Renewables Portfolio Standard)とも呼ばれています。

(2) 日常生活をより快適で便利なものにしたいという私達の願いに比例して、電力需要は年々増すばかりとなっています。
 しかし、他方で、これまで発電の大部分を石油エネルギーに頼ってきた現状に対して、二酸化炭素の排出が地球温暖化を進める点など、環境保護との関係でその大幅な見直しも進められているところです。
 RPS法が施行されたことにより、経済産業大臣が新エネルギーの利用目標を定め、各電気事業者に対し、これまでの導入実績を踏まえた現実的な義務量を割り振ることになりました。各電気事業者が新エネルギーの利用を一定程度義務付け、また新エネルギーによる電力の買い取りに努めることにより、利用目標が現実に達成されるよう配慮されています。
 民間住宅の太陽光発電によって産出された電力を電気事業者に売却することが話題になりましたが、このことが示すように、新エネルギーの導入は私達の日常生活にも大きな関わりがあるのです。

2. 対象となる新エネルギー
(1) 風力・太陽光・地熱・水力・バイオマス(動植物に由来する有機物であってエネルギー源として利用することができるもの)のほか、石油(原油及び揮発油、重油その他の石油製品をいう。)を熱源とする熱以外のエネルギーであって、政令で定めるものが対象となっています。
 これらはいずれも、石油に代わる代替エネルギーとしての研究・実用化がここ数十年で飛躍的に進歩したものであり、本法もこれら長年の研究成果を踏まえたものといえるでしょう。

(2) なかでも、バイオマスについては、近年特に注目が集まっています。
 バイオマスエネルギーとしては、1) 廃棄物系バイオマス(製紙業や農水産業の課程で排出されるチップ廃材、もみ殻、牛糞の他、ごみや汚泥等の一般廃棄物)及び 2) 植物系バイオマス(サトウキビやナタネ等の植物)があげられます。
 これらは、もともと利用価値が乏しかったり、ましてや発電用エネルギーへの利用など想像すらされなかったものですが、今後普及がますます進めば、増大する電力需要を満たしながら環境保護を図れるという、まさに一石二鳥の技術となることが期待されているのです。

3. RPS法の概要
(1) 目的−第1条
 国内外の経済的環境に応じたエネルギーの安定的かつ適切な供給の確保に資するため、電気事業者による新エネルギー等の利用に関する必要な措置を講ずることとし、もって環境の保全に寄与し、及び国民経済の健全な発展に資することを目的とするとしています。
(2) 対象となる新エネルギー−第2条
 風力・太陽光・地熱・水力・バイオマス(動植物に由来する有機物であってエネルギー源として利用することができるもの)のほか、石油(原油及び揮発油、重油その他の石油製品をいう。)を熱源とする熱以外のエネルギーであって、政令で定めるものが対象となっています。
(3) 新エネルギー等電気の利用目標−第3条
 経済産業大臣は、四年ごとに、総合資源エネルギー調査会の意見を聴いて、当該年度以降の八年間についての電気事業者による新エネルギー等電気の利用の目標を定めなければならない、とされています。
 そして、経済産業大臣は、新エネルギー等の普及の状況、石油の需給事情その他の経済的社会的事情の著しい変動のため特に必要があると認めるときは、総合資源エネルギー調査会の意見を聴いて、新エネルギー等電気利用目標を変更するものとする、としています。
(4) 基準量に達しない場合の勧告及び命令−第8条
 経済産業大臣は、電気事業者が基準利用量に達していない場合においては、その達していないことについて正当な理由がないと認めるときは、その電気事業者に対し、期限を定めて、新エネルギー等電気の利用をすべきことを勧告したり、利用を命令することができます。
(5) 供給した電気の量等の届出−第10条
 電気事業者は、毎年6月1日までに、経済産業省令で定めるところにより、その年の前年の4月1日からその年の3月31日までの1年間における電気の供給量その他経済産業省令で定める事項を経済産業大臣に届け出る必要があります。

 このRPS法につきましても、遠慮なく当事務所にご相談下さい

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