御器谷法律事務所

過少申告加算税

1.過少申告加算税
 期限内申告書が提出された場合において、修正申告又は更正がなされ、そのため当初行われた申告税額が結果として過少となったときに課される加算税(国税通則法第65条)。
 その税率は、10%〜15%とされています。
 なお、修正申告又は更正前の税額の計算の基礎とされていなかったことについて「正当な理由」があると認められるときは、過少申告加算額の税額からその正当の理由があると認められる事実に基づく税額を控除して、これを計算するものとされています(国税通則法第65条4項)。

2. 税理士の過少申告
 税理士が勝手に過少申告を行った場合に、納税者本人に過少申告加算税が課されるか否かにつき、次の最高裁判所判決はこれを肯定しました。

最高裁判所 平成18年4月20日判決
 過少申告加算税は、過少申告による納税義務違反の事実があれば、原則としてその違反者に対し課されるものであり、これによって、当初から適法に申告し納税した納税者との間の客観的不公平の実質的な是正を図るとともに、過少申告による納税義務違反の発生を防止し、適正な申告納税の実現を図り、もって納税の実を挙げようとする行政上の措置であり、主観的責任の追及という意味での制裁的な要素は重加算税に比して少ないものである。
 国税通則法六五条四項は、修正申告書の提出又は更正に基づき納付すべき税額に対して課される過少申告加算税につき、その納付すべき税額の計算の基礎となった事実のうちにその修正申告又は更正前の税額の計算の基礎とされていなかったことについて正当な理由があると認められるものがある場合には、その事実に対応する部分についてはこれを課さないこととしているが、過少申告加算税の上記の趣旨に照らせば、同項にいう「正当な理由があると認められる」場合とは、真に納税者の責めに帰することのできない客観的な事情があり、上記のような過少申告加算税の趣旨に照らしても、なお、納税者に過少申告加算税を賦課することが不当又は酷になる場合をいうものと解するのが相当である。
 これを本件についてみると、前記事実関係によれば、甲税理士が前記のような態様の隠ぺい仮装行為をして脱税をするなどとは予想し得なかったとしても、被上告人は、税務署職員や長男から税額は800万円程度と言われながら、これが五五〇万円で済むとの同税理士の言葉を信じて、それ以上の調査、確認をすることなく、本件確定申告書の内容をあらかじめ確認せず確定申告書の控えや、納税に係る領収書等の交付を同税理士に要求したり、申告について税務署に問い合わせたりはしなかったというのであって、これらの点で被上告人には落ち度が見受けられ、他方、本件確定申告書を受理した税務署の職員が同税理士による脱税行為に加担した事実は認められないというのである。このような事実関係の下においては真に納税者の責めに帰することのできない客観的な事情があり、過少申告加算税の趣旨に照らしてもなお納税者に過少申告加算税を賦課することが不当又は酷になるものとまでは認めることはできず、本件修正申告によりその納付すべき税額の計算の基礎となった事実が本件確定申告において税額の計算の基礎とされていなかったことについて、国税通則法六五条四項にいう「正当な理由」があると認めることはできない。

 この過少申告加算税につきましても、遠慮なく当事務所にご相談下さい

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