御器谷法律事務所

民事再生申立人へのご注意

 会社の民事再生申立に際して、申立人は民事再生法及びその趣旨により、次の事柄に十分注意しなければなりません。
  1. 申立人は、会社の民事再生申立につき、責任をもって自ら、再建計画を速やかに樹立し、これに基づき全力をあげて会社の事業の自主再建に向け努力しなければなりません。金融機関や仕入先、取引先が会社を見る目が違ってきますが、その逆境においても、強い信念と責任をもって、会社の自主再建に全力をあげて取り組む必要があります。

  2. そのため債権者や取引先、従業員に対しても申立人がその協力を要請していかなければなりません。現場が止まり、営業利益をあげられなければ、再建は挫折し、破産に移行することも覚悟しなければなりません。

  3. 民事再生手続の申立を決めた以降の一部債権者への弁済、代表者への支払、財産の処分行為(不動産の売却、担保設定、財産の隠匿等)は禁止されていますので、絶対にしないで下さい。否認権の対象となり又刑事事件(横領、詐欺、特別背任、証券取引法違反等)の対象となる恐れがあります。

  4. 民事再生申立の目的が会社の事業の再建であることを理解し、もしも債権者の意向如何によっては、役員の処遇(進退を含め)一切を裁判所及び監督委員にまかせなければならないこともあります。また、申立人の経営陣は、一般的には債権の届出をしないこととなっています。

  5. 民事再生申立につき裁判所の許可が得られず、又は債権者の過半数の同意が得られなかったときは、申立は棄却され、破産に至ることがあることを自覚しなければなりません。つまり、申立人は、背水の陣で民事再生の申立に臨むべきであり、会社の民事再生は茨の道を覚悟で自ら歩むものであることを十分理解しなければなりません。今後の弁済を考えると清算を目的とした破産手続の方が楽かもしれません。

  6. 申立人は、一般的な常務に属する場合を除き、財産の譲渡、担保権の設定、賃貸、財産の譲受け、貸付け、借入れ、担保、債務免除、無償の債務負担行為、権利の放棄、別除権の目的である財産の受戻し等の際には、監督委員の同意を得なければなりません。−民事再生法第54条:監督命令
     また、上記行為の他に申立人が訴えの提起、和解等所定の重要な行為をするには裁判所の許可を得なければなりません。−法第41条

  7. 申立人は、債権者に対し、公平かつ誠実に権利を行使して再生手続を追行する義務を負います。−法第38条・2項
     一部の債権者のみを有利に扱う偏頗(へんぱ)行為は、許されません。

  8. 申立人は、再生債権については、再生計画の定めるところによらなければ、弁済をしてはならないものとされています。−法第85条

  9. 申立人は、業務及び財産の管理状況等を記載した月次報告書を裁判所及び監督委員に提出しなければなりません。−法第125条2項

 この民事再生申立人へのご注意につきましても、遠慮なく当事務所にご相談下さい

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