御器谷法律事務所

相続Q&A

Q05.遺産の種類、確定は?
遺産にはどのようなものがあり、また、その確定はどのように行うのですか。

A. 回答

 遺産とは、土地、建物、預貯金、株券、ゴルフ会員権、家財等の動産、慰謝料請求権等の被相続人の財産に属した一切の権利義務が含まれます。ちなみに、生命保険金については一般的には遺産ではない場合が多いでしょう。
 また、被相続人の借金も含まれることになります。被相続人の一身に専属するものや祭祀供用物は除かれます。

1. 債務の承継
 相続が開始した場合、各相続人は被相続人の債務について法定相続分に従って分割された額を当然に負担することとなります。
 相続人の間で、法定相続分とは違う割合で債務の負担を定めても、相続人の間でのみ有効となるだけで、債権者には主張できないことになりますし、遺言で債務の承継方法が定められていても、債権者に主張することはできないのです。
 もしも、相続人間で行った債務の負担が、債権者に主張できるとすると相続人の間で資力の全くない者を債務の承継人としてしまい、債権者は債権の回収を被相続人の側の都合のみで一方的に不能にされ、他の相続人は債務を引き継がず資産のみ引き継ぐという不当な結果となってしまうからです。

2. 遺産の範囲
 遺産分割をする際には、計算の基礎にいわゆる特別受益分も含めて考えることになります。

 この遺産の範囲が争いになることがしばしばあります。その類型としては、次の 2パターンが考えられます。

(1) 遺産分割の協議の場において、遺産の全体が不明であり、一部の相続人からもっと遺産があるはずであるとの主張が出ている場合。
(2) 特定の財産について、それが被相続人の遺産に含まれるという主張と、被相続人以外の者の固有財産であるという主張が対立している場合

<パターン(1) について>
 遺産分割は、すべての遺産を一度に分割する必要はありません。また、調停、審判においても一部分割が認められております。
 そこで、この場合には、将来において、新たに遺産に含まれる財産が発見されたときは、その分を含めてあらためて分割するという留保をつけて、一部の分割協議をすすめ、不成立の場合に調停、審判を申し立てるという方法をとればよいのです。

<パターン(2) について>
 当事者間の話し合いが成立しない場合には、ある財産が相続財産に含まれる、もしくは含まれないことの確認を求める民事訴訟を提起して、その判断が下されて確定してから遺産分割協議を進めたり、調停、審判を申し立てたりすればよいのです。
 なお、遺産分割審判手続きの中で、特定の財産が遺産の範囲に含まれるか否かを審理判断したうえで分割の処分をすることが可能であるとする裁判例がありますが、遺産分割の前提となる問題は、民事訴訟で判断すべき事項であり、審判手続きの中での判断が最終判断とはなりませんので、同じ問題について民事訴訟を提起することが可能ですので、後に、民事訴訟を提起され、審判と異なった判断がされると遺産分割の審判もその限りで効力を失いますので、審判手続きの中で判断してもらう方法は得策ではないと考えられます。

 この相続につきましても、遠慮なく当事務所にご相談下さい

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