御器谷法律事務所

《 特 許 》

【目次】
□ 特許法とは?
□ 特許を受けることができる発明
□ 特許取得手続
□ 特許の活用
□ 特許権の侵害−侵害態様
□ 罰則

□ 特許法とは?
特許法は、新しい「発明」の保護と利用を図ることにより、発明を奨励し、それによって産業の発達に寄与することを目的とする法律です。
特許法における「発明」は、「自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度のもの」を意味します(§2)。
特許権は、特許庁における特許出願の審査を経て、設定の登録によって発生します(§66T)。特許権の存続期間(保護期間)は、原則として特許出願の日から20年と定められています(§67T)。

□ 特許を受けることができる発明
1 新規性があること(§29T)
…特許出願前に日本国内または外国において公知技術ではない発明であること
2 進歩性を有すること(§29U)
…特許出願前に当業者が、公知技術に基づいて容易に発明をすることができなかったこと
3 実施可能性(§36 W)
…特許を出願する際に提出する明細書には、発明の詳細な説明をしなければならず、また、特許を受けるためには、その詳細な説明に基づいて、当業者(その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者)が実施することができる必要があります。
4 そのほか、特許として認められるためには、当該発明が産業上利用できる発明であること、最初に出願された発明であること(以上§29)、公序良俗・公衆衛生を害さないこと(§31)といった要件を満たす必要があります。

□ 特許取得手続
特許を受けようとする者は、まず、願書を特許庁長官に提出しなければなりません(§36)。願書には、明細書、必要な図面、要約書を添付しなければなりません(§70)。
この明細書では、発明の名称や発明の説明と共に、特許請求の範囲(クレーム)を明らかにすることになります。
出願から、1年6か月を経過した後には、原則として全ての出願について、公開されることになります(§64)。
次に、特許出願の実質的な審査を受けるためには、出願手続とは別に、出願から3年以内に審査請求をする必要があります(§48の2以下)。
日本では、同一の発明について複数の特許出願がある場合には最先の特許出願人についてのみその発明について特許を受けることを認めていることもあり(先願主義、§39)、出願を先行させ、その後、発明の経済的・技術的価値を期間内に判断した上で、必要に応じて審査請求をすることになります。
特許庁において、出願の実体審査が開始されると、審査官が拒絶理由があるかどうかを判断し、拒絶理由がない場合あるいは拒絶理由が補正されたような場合には、審査官が特許査定を行うことになります(§51)。
特許査定を受けた者が、特許料を納付すると、特許権の設定の登録が行われ、特許掲載公報の発行が行われ、特許権が正式に発生することになります(§66)。
一方で、拒絶理由がある場合(補正されない場合などを含む)には、審査官は、拒絶査定をすることとなります(§49)。
これに不服のある者は、拒絶査定に対する審判を請求することになります(§121)。
以上の手続の概略を図解すると以下のとおりとなります。

□ 特許の活用

取得した特許については、次のような方法で活用することが考えられます。
1 自己実施(専用実施、§77)…特許権者は、業として特許発明の実施をする権利を有します。従って、自社製品の製造販売等を行うことができます。
2 許諾(通常実施、§78)…取得した権利について、他人にライセンスを許諾し、対価を得ることができます。
特に、契約の相手方のみに通常実施権を与え、第三者には与えない場合の実施権については、独占的通常実施権と呼ばれています。
3 移転(譲渡・担保)…財産権として、権利自体を譲渡したり、また担保に供することができます。

□ 特許権の侵害−侵害態様(§101)
1 物の発明の場合(プログラムも含まれる) 
… 生産、使用、譲渡等、輸入、譲渡等の申出
2 物の生産を伴わない方法の発明
… 方法の使用
3 物を生産する方法の場合
… 方法の使用、生産物の使用、譲渡等、輸入、譲渡等

□ 罰則 (H21.4.6 改訂) 
  • 特許権侵害罪(§196)
    「特許権又は専用実施権を侵害した者」
    →10年以下の懲役若しくは1000万円以下の罰金に処し、又はこれを併科(但し、§101により侵害行為とみなされる行為を行った者は、5年以下の懲役若しくは500万円以下の罰金、又は併科)

  • 特許詐欺罪(§197)虚偽表示罪(§198・188)
    「詐欺の行為により、特許、特許権の存続期間の延長登録又は審決を受けた者」、「特許に係る物以外の物等に特許表示又はこれと紛らわしい表示を付する行為」等を行った者
    →3年以下の懲役又は300万円以下の罰金

  • その他、偽証罪(§199)、特許庁の職員等の秘密漏洩罪(§200)等の定めが置かれています。

  • 法人の代表者や従業者が次の罪を犯した場合には、その行為者のほか、その法人についても罰金が科せられます(両罰規定。§201)。
    特許権侵害罪等…3億円以下の罰金刑
    特許詐欺罪、虚偽表示罪…1億円以下の罰金刑

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