御器谷法律事務所
父母の婚姻関係が破綻して別居状態に或る場合に、民法766条を類推適用し、子と同居していない父と子の面接交渉について家庭裁判所が家事審判法9条1項乙類4号により相当な処分を命ずることができるか。
最高裁判所平成12年5月1日第1小法廷決定

1 事案の概要
本件は、離婚には至っていない別居中の夫婦の間で、夫が妻に対して、妻と同居中の長男との面接交渉を求め、家庭裁判所、高等裁判所が友の毎月1回第1土曜日の午後に面接を許すべきとしたことに不服のある妻が、許可抗告を申し立てた事件です。

2 決定内容
父母の婚姻中は、父母が共同して親権を行い、親権者は、子の監護及び教育をする権利を有し、義務を負うものであり(民法818条3項、820条)、婚姻関係が破綻して父母が別居状態にある場合であっても、子と同居していない親が子と面接交渉することは、子の監護の一内容であるということができる。
そして、別居状態にある父母の間で右面接交渉につき協議が整わない時、又は、協議することができない時は、家庭裁判所は、民法766条を類推適用し、家事審判法9条1項乙類4号により、右面接交渉について相当な処分を命ずることができると解するのが相当である。

3 条文
<民法766条>
(1) 父母が協議上の離婚をする時は、子の監護をすべき者その他監護について必要な事項は、その協議でこれを定める。協議が整わない時、又は協議をすることができない時は、家庭裁判所がこれを定める。
(2) 子の利益のため必要があると認める時は、家庭裁判所は、子の監護をすべき者を変更し、その他監護について相当な処分を命ずることができる。
(3) 前2項の規定は、監護の範囲外では、父母の権利義務に変更を生ずることはない。

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