御器谷法律事務所
東京都水道メーター談合刑事事件上告審決定
東京都による水道メーター発注の指名競争入札につき販売業者等が行った談合の合意が、中小企業の保護のために行なわれたとの主張を排斥し、独占禁止法に違反し有罪とされた
最高裁判所平成12年9月25日決定

判決要旨

水道メーターの販売等の事業を営む事業者25社の各営業実務責任者らは、東京都が指名競争入札等の方法により発注する水道メーターの受注に関し、各社が従前の受注割合と利益を維持することを主要な目的とし、過去の受注実績を基に算出した比率を基本にして、幹事会社が入札ごとに決定して連絡する受注予定会社、受注予定価格のとおりに受注できるように入札等を行うことを合意したというのである。 

このような本件合意の目的、内容等に徴すると、本件合意は、競争によって受注会社、受注価格を決定するという指名競争入札等の機能を全く失わせるもので有る上、中小企業の事業活動の不利を補正するために本件当時の中小企業基本法、中小企業団体の組織に関する法律等により認められることのある諸方策とはかけ離れたものであることも明らかである。したがって、本件合意は、「一般消費者の利益を確保するとともに、国民経済の民主的で健全な発達を促進する」という私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の目的(同法一条参照)に実質的に反しないと認められる例外的なものには当たらず、同法二条六項の定める「公共の利益に反して」の要件に当たるとした原判断は、正当である。

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