御器谷法律事務所

ファービー人形著作権否定事件(無罪)
平成13年9月26日山形地方裁判所判決

著作権法 2条 1項 1号は、保護の対象たる著作物について、「思想又は感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの」とし、同条 2項は、「この法律にいう美術の著作物には、美術工芸品を含む」と規定している。
(1)本件「ファービー」のように、工業的に大量生産された実用品のデザイン形態は、本来意匠法による保護の対象となるべきものであること、(2)現行著作権法の制定過程において、意匠法との交錯範囲について検討されたが、その際、同法により保護される応用美術について、広く美術の著作物として著作権法上も保護するという見解は採用されなかったこと、(3)・・・工業的に大量生産された実用品のデザイン形態につては著作権法の保護は及ばないと解するのが相当である。もっとも、このような実用品のデザイン形態であっても、客観的に見て、実用面及び機能面を離れ独立して美的鑑賞の対象となる美的特性を備えているものについては、純粋美術としての性質を併用しているといえるから、美術の著作物として著作権法の保護が及ぶと解される。
ファービーについてみると、・・・その容貌姿態が愛玩性を高める一要素となっていることは否定できないが、全身を覆う毛の縫いぐるみから動物とは明らかに質感の異なるプラスチック製の目や嘴等が露出しているなど、これが玩具としての実用性及び機能性を離れ独立して美術鑑賞の対象となる美的特性を備えているとは認め難いのであって、本件「ファービー」のデザイン形態が我が国著作権法の保護の対象たる美術の著作物ということはできない。


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