御器谷法律事務所

1. 債権譲渡特例法に基づく終期の記載のない登記の効力
2. 債権譲渡登記における債権の特定

東京高等裁判所平成13年11月13日判決

判旨
1. 被控訴人の債権譲渡登記は結局終期の記録がないことにより、項番24に記載された債権発生年月日に発生した訴外ケンウッドら 6社に対する債権の譲渡を公示し、その限度で対抗力を有しているにとどまるものであり、上記債権と別紙供託目録(1)ないし(6)記載の供託に係る債権とが同一であるとの証拠はないから、結局のところ被控訴人の請求((4)事件及び(7)事件)はいずれも理由がないことになる。
2. 債権譲渡特例法が登記の対象とする債権には様々なものがあり、上記の15種類(「その他の債権」を除くと14種類)の分類では必ずしも適切なものがない等の場合も想定され、その場合にすべて「その他の債権」として記録するのが適切とも思われないから、債権の種類の表示が適切でない登記の効力についても一概に対抗力がないと解するのは相当ではないが、その齟齬の程度等にかんがみて譲渡債権の識別に支障を来すと認められる場合には、譲渡債権について公示がないものとして対抗力を否定するのが相当である。控訴人の債権譲渡登記の場合、本件報酬債権の性質を売掛債権と理解する余地はなく、「売掛債権」と「その他の報酬債権」とは明らかに性質を異にする債権であることからすれば、本件報酬債権につき債権の種類を売掛債権とした控訴人の債権譲渡登記は、その譲渡債権を特定するための記録に誤りがあり、本件報酬債権を公示しているものとは認められないものと解するのが相当である。


執務の方針| 弁護士のプロフィール| 取扱事件 | ご案内 顧問契約 |

弁護士費用 | 事務所案内図 | リンク| トップ