御器谷法律事務所

RCC(叶ョ理回収機構)が所持する信用組合の貸出稟議書が文書提出命令申立の対象として認められた事例
東京最高裁判所平成13年12月 7日決定

判旨
信用組合の貸出稟議書は、専ら信用組合内部の利用に供する目的で作成され、外部に開示することが予定されていない文書であって、開示されると信用組合内部における自由な意見の表明に支障を来し信用組合の自由な意思形成が阻害されたりするなど看過し難い不利益を生ずるおそれがあるものとして、特段の事情がない限り、民事訴訟法220条 4号ハ所定の「専ら文書の所持者の利用に供するための文書」に当たると解すべきである(最高裁平成11年11月12日決定)。

(1) 本件文書の所持者である抗告人(株式会社整理回収機構)は、預金保険法 1条に定める目的を達成するために同法によって設立された預金保険機構から委託を受け、同機構に代わって、破たんした金融機関等からその資産を買い取り、 その管理及び処分を行うことを主な業務とする株式会社である。
(2) 抗告人は、木津信の経営が破たんしたため、その営業の全部を譲り受けたことに伴い、木津信の貸付債権等に係る本件文書を所持するに至った。
(3) 本件文書の作成である木津信は、営業の全部を抗告人に譲り渡し、清算中であって、将来においても、貸付業務等を自ら行うことはない。
(4) 抗告人は、前記のとおり、法律の規定に基づいて木津信の貸し付けた債権等の回収に当たっているものであって、本件文書の提出を命じられることにより、抗告人において、自由な意見の表明に支障を来しその自由な意思形成が阻害されるおそれがあるものとは考えられない。

上記の事実関係等の下では、本件文書につき、上記の特段の事情があることを肯定すべきである。


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