御器谷法律事務所

参加的効力の及ぶ客観的範囲
最高裁判所平成14年 1月22日第 3小法廷判決

1. 事案の概要
 被上告人は、上告人に対し、家具等の本件商品の売買代金の支払請求訴訟を提起した。
 被上告人は、別訴訟で、訴外Aに対し、本件商品を含む家具等の商品を販売したとして残代金請求訴訟を提起した。
 別訴訟において、Aは、被上告人が本件店舗に納入した本件商品について、施主である上告人が被上告人から買い受けたものであることを主張したので、被上告人が上告人に訴訟告知したが、上告人は補助参加しなかった。
 この別訴訟について、本件商品に係る代金請求部分について、被上告人の請求を棄却する旨の判決が確定したが、その理由中に、本件商品は上告人が買い受けたことが認められる記載があった。

2. 原審
 以上の事実関係において、原審は、旧民訴法78条、70条所定の訴訟告知による判決の効力が被告知人である上告人に及ぶことになり、上告人は、本訴において本件商品を買い受けていないと主張することは許されないとして、被上告人の請求を認容した。

3. 最高裁判決

(1)理由
 旧民訴法70条所定の効力は、判決の主文に包含された訴訟物たる権利関係の存否についての判断だけでなく、その前提として判決の理由中でされた事実の認定や先決的権利関係の存否についての判断などにも及ぶものであるが、この判決の理由中でされた事実の認定や先決的権利関係の存否についての判断とは、主文を導き出すために必要な主要事実に係る認定及び法律判断などをいうものであって、これにあたらない事実又は論点について示された認定や法律判断を含むものではないと解される。
 けだし、ここでいう判決の理由とは、判決の主文にかかげる結論を導き出した判断課程を明らかにする部分を言い、これは主要事実に係る認定と法律判断などをもって必要にして十分なものと解されるからである。そして、その他、旧民訴法70条所定の効力が、判決の結論に影響のない傍論において示された事実の認定や法律判断に及ぶものと解すべき理由はない。

(2)結論
 破棄差し戻し。

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