御器谷法律事務所

ペーパーカンパニー名義の預金口座への差押
平成14年5月10日 東京高等裁判所決定

「債権執行の対象が外形上債務者の責任財産とは認められない場合であっても、債権者が迅速性が損なわれることを甘受した上で、前記債権が真実は債務者の責任財産に帰属することを証明した場合については、執行裁判所は、適法に執行手続を開始しうるものと解される。」

・甲が従前A社の代表者を務めていたこと、
・A社の本店所在地のビルにはA社の案内板や郵便受のみならず各階を確認してもA社の名前が見当たらなかったこと
・A社名義の電話番号登録がその本店所在地になかったこと
・甲とA社代表者が共にB社の代表者を務めていたこと
・A社名義の普通預金口座への入金は、相手方に対して支払のために交付した銀行振出の自己宛小切手による
・A社名義の普通預金について、東京国税局が相手方自身に確認した上で、相手方を滞納者とする滞納処分として差し押さえた

「前記(1)認定の各事実によれば、A社は、相手方の代表者である甲が経営していたペーパーカンパニーであり、相手方がA社名義の上記預金口座に鹿島建設株式会社から不動産売買代金の支払のため受領した額面三億円の上記小切手を入金したのは、債権者からの執行を免れる目的で自己の支配下にある上記預金口座を利用したものにほかならず、同預金に係る債権は相手方に帰属するものと認めるのが相当である。したがって、本件においては、本件差押債権が相手方の責任財産に帰属することの証明があったというべきである。」


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