御器谷法律事務所

再度の取得時効の援用を認めなかった事案

最高裁判所第2小法廷 平成15年10月31日判決

《事案の概要》
S37. 2.17 A本件土地所有
X(被上告人)本件土地の占有を開始
S57. 2.17 X本件土地時効取得
S58.12.13 B→A 本件土地に抵当権を設定(登記済)
H 8.10. 1 B→Y(上告人).本件抵当権を譲渡(登記済)
H11. 6.15 A→X(上告人).本件抵当権を譲渡(登記済)

 XがYに対し、S58年から10年間本件土地の占有を継続したことにより、時効が完成したとして、再度、取得時効を援用し、本件抵当権は消滅したと主張して、本件抵当権の設定登記の抹消登記手続を求めた事案。

《本判決の判断》
 Xは、前記一(5)の時効の援用により、占有開始時の昭和37年2月17日にさかのぼって本件土地を原始取得し、その旨の登記を有している。
 Xは、上記時効の援用により確定的に本件土地の所有権を取得したのであるから、このような場合に、起算点を後の時点にずらせて、再度、取得時効の完成を主張し、これを援用することはできないものというべきである。
 そうすると、Xは、上記時効の完成後に設定された本件抵当権を譲り受けたYに対し、本件抵当権の設定登記の抹消登記手続を請求することはできない。


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