御器谷法律事務所

法人税更正処分等取消請求事件
住宅金融専門会社(住専)の設立母体である銀行が、住専の経営が破たんしたため放棄した住専に対する貸付債権につき、その全額が、当時回収不能となっており、法人税法22条3項3号にいう「当該事業年度の損失の額」として損金の額に算入されるべきであるとされた事例
最高裁判所 平成16年12月24日 第二小法廷判決

ポイント:
 本判決は、(1)金銭債権の貸倒損失を法人税法22条3項3号にいう「当該事業年度の損失の額」として当該事業年度の損金の額に算入するための要件に当たるかどうかの判断にあたって、債務者側の事情だけでなく債権者側の事情や経済的環境等も考慮の対象となること、(2)考慮の対象となる債権者側の事情等の例として、債権回収に必要な労力、債権額と取立費用との比較衡量、債権回収を強行することによって生ずる他の債権者とのあつれきなどによる経営的損失があること、(3)前記の判断が社会通念に従って総合的にされることを明らかにしたもの。

(判決抜粋)
上告代理人根岸重治ほかの上告受理申立て理由(第7点を除く)について
  1. 本件は、A株式会社(以下「A社」という。)に対し残高合計3760億5500万円の貸付債権(以下「本件債権」という。)を有していた株式会社B銀行(以下「B銀」という。以下、企業名、省庁名、官職名等は、いずれも当時のものである。)が、平成8年3月29日に本件債権を放棄し、同7年4月1日から同8年3月31日までの事業年度(以下「本件事業年度」という。)の法人税について、本件債権相当額を損金の額に算入して欠損金額を132億7988万7629円とする申告をしたところ、被上告人から、上記の損金算入を否認され、同年8月23日に法人税の更正及びこれに係る過少申告加算税の賦課決定を受け、同10年3月31日に所得金額を3641億8109万9162円とする法人税の再更正並びにこれに係る過少申告加算税及び重加算税の各賦課決定を受けたことから、B銀の訴訟承継人である上告人が、上記の再更正(欠損金額を118億7390万0838円まで減額する部分を除く。)及び各賦課決定(以下「本件各処分」という。)の取消しを求める事案である。
  2. 原審の適法に確定した事実関係の概要は、次のとおりである。
    (1) A社は、母体行と呼ばれる銀行が中心となって設立された住宅金融専門会社(以下「住専」という。)の一つであり、昭和51年6月、B銀、株式会社C銀行(その後の商号は株式会社D銀行。以下「D銀」という。)、証券会社3社(以下、この5社を「母体5社」という。)、元大蔵省銀行局長、B銀出身者及びD銀出身者が発起人となって設立された。母体5社は、A社に役員及び従業員を出向させ、A社の代表取締役は、同56年6月以降、B銀出身者が務めた。母体5社のA社に対する出資比率は、同62年10月以降、いずれも私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(平成10年法律第81号による改正前のもの。以下「独禁法」という。)11条で許容される上限の5%であった。A社は、金融機関から融資を受けてそれを貸し付ける営業形態を採っていたが、B銀からの借入れが最も多かった。
     B銀及びD銀は、A社の母体行以外の金融機関(以下「非母体金融機関」という。)に対する借入金債務について、原則として各50%の分担割合で保証していたが、昭和55年2月、A社とこれに融資している金融機関(B銀及びD銀を含む。)との間で、A社の同金融機関に対する債務の担保として、A社が現に保有し又は将来取得する住宅ローン債権を同金融機関に譲渡し、同金融機関がこれを準共有する旨の債権譲渡担保契約が締結された。これにより、上記の債務保証は、同62年3月ころまでに解消された。
    (2) 住専各社は、バブル経済の崩壊により事業者向け融資債権が不良債権化する等の影響を受け、平成3年以降、財務状況が急激に悪化した。
     A社は、同4年5月、母体5社には同9年3月までの金利減免と必要資金の追加融資を、非母体金融機関には融資金残高及び担保条件の現状維持を、それぞれ要請するとともに、資産の圧縮等を目指す事業計画(以下「第1次再建計画」という。)を策定した。また、B銀は、同計画の推進を支援するため、緊急融資枠の設定、公定歩合(当時は3.25%)までの金利の減免等から成る対応策を策定した。そのころ、A社に対する融資の回収や保全に向けた姿勢を示す非母体金融機関も現れたため、B銀及びD銀は、同4年3月から同5年4月にかけて、E金庫、F連合会等の農協系統金融機関がA社に対して有する短期債権(前記譲渡担保に係る被担保債権に含まれない貸付期間1年以内のもの)を中長期債権(前記譲渡担保に係る被担保債権に含まれる貸付期間1年超のもの)に振り替えることとし、それと入れ替える形で、B銀及びD銀の中長期債権を短期債権に振り替えた。
    (3) その後も住専各社の経営環境は一層悪化したため、大蔵省は、平成4年12月、A社を含む住専7社に対し、新たな再建計画の立案を指導し、母体行の金利を0%に、農協系統金融機関以外の非母体金融機関(以下「一般行」という。)の金利を年2.5%に、農協系統金融機関の金利を年4.5%に、それぞれ減免する等の内容の再建計画の骨格を示した。農協系統金融機関及び農林水産省は、当初これに反発したが、母体行が責任を持って再建計画に対応することが明確になること及び債権元本の回収ができることを条件に、金融システムの安定という観点から再建計画に協力し、金利減免に応ずる意向を示した。そして、大蔵省銀行局長と農林水産省経済局長との間で、同5年2月、住専7社の再建は母体行が責任を持って対応し、大蔵省は農協系統金融機関にこれ以上の負担をかけないよう責任を持って指導すること等を内容とする覚書が交わされた。そこで、A社は、計画期間を同年4月から10年間とする新たな再建計画(以下「本件新事業計画」という。)の概要を固めた。その内容は、1)B銀及びD銀は、計画期間中、A社に対する貸出金の利息を免除すること、2)母体5社は、A社に対し、新規融資金(以下「母体ニューマネー」という。)を貸し出し、A社の自己資本強化のために第三者割当増資を引き受けること、3)非母体金融機関は、A社に対する現状の融資金残高を維持し、その金利は、農協系統金融機関が年4.5%、一般行が年2.5%とすること、4)A社の余裕資金による返済順序は、住宅ローン債権信託、母体ニューマネー、借入有価証券、農協系統金融機関の順とすることというものであった。これを受けて、母体5社は、同年5月、本件新事業計画に沿ったA社に対する具体的な支援内容を確認し、A社は、同年12月までに非母体金融機関から本件新事業計画への合意を取り付けた。
     しかし、その後も不動産市況は更に悪化し、金利水準も低利で推移したため、同7年6月30日のA社の資産残高2兆5151億円のうち不良債権額が1兆8532億円に達することが明らかとなったことを受けて、母体5社は、同年9月22日、A社を整理する方針を確認した。なお、A社の同月末の貸借対照表上、4788億0300万円の資本欠損が生ずることとなった。また、B銀は、同年12月29日までに母体ニューマネーをA社から回収した。
    (4) B銀及びD銀は、平成7年9月以降、A社の整理方法について農協系統金融機関と協議したが、大蔵省銀行局中小金融課金融会社室から債権額に応じた損失の平等負担を求めることは避けるように要請されていた。農協系統金融機関は、A社を整理する場合でも農協系統金融機関への優先弁済の方針は維持されるべきであるとして、いわゆる完全母体行責任を主張し、農協系統金融機関の元本損失部分は母体行が責任を持って処理することを強く求めたが、B銀及びD銀は、いわゆる修正母体行責任を主張し、貸出金の全額を放棄するのが限度であって、それ以上の負担をすることは商法上許される範囲を超えるとして、農協系統金融機関の要求を拒否した。大蔵省銀行局長は、同年11月29日、住専7社に対し、大蔵省として住専処理について関係当事者を仲介し、公的資金の導入を含む抜本的な住専処理計画を策定する意思があることを示唆し、予算案の内示がある同年12月20日までに住専処理計画の概要をとりまとめるように求めた。大蔵省は、同月17日、住専7社の第W分類資産(回収不可能又は無価値と判定される資産に分類される債権)6兆3000億円を1次ロスとし、住専7社の母体行が債権全額を放棄すること等を内容とする処理案を提示し、B銀を含む上記母体行は、同月18日、同案を受け入れるがこれ以上の負担に応じられない旨の意向を示した。
    (5) その後、政府と農協系統金融機関との交渉が続けられ、内閣は、平成7年12月19日、1)住専処理機構を設立して住専の資産等を引き継ぐこととし、回収不能な不良債権に係る損失見込額約6兆2700億円及び欠損見込額約1400億円を処理すること、2)母体行に、住専に対する債権約3兆5000億円の全額放棄並びに同機構への出資及び低利融資を要請すること、3)一般行に、住専に対する債権のうち約1兆7000億円の放棄及び同機構への低利融資を要請すること、4)農協系統金融機関に、貸付債権の全額返済を前提として、同機構に対する約5300億円の贈与及び同機構への低利融資の協力を要請すること、5)預金保険機構に住専勘定を設け、平成8年度当初予算において、同勘定に対して6800億円を支出すること、6)住専処理機構により債権の回収を強力に行うこと、7)以上について所要の法的措置を講ずるとともに、関係機関による調整が行われ適切な処理計画が策定された住専から速やかに同機構に対し資産等の譲渡を行い、その処理を着実に進めていくこと、以上を主な内容とする閣議決定(以下「本件閣議決定」という。)をした。
     大蔵省は、同8年1月24日、住専7社の第V分類資産(最終の回収又は価値について重大な懸念が存し、したがって、損失の発生が見込まれるが、その損失額の確定し得ない資産に分類される債権)に係る損失(2次ロス)1兆2400億円の負担について、預金保険機構の中に金融安定化拠出基金を設立し、住専7社に融資している関係金融機関に基金の拠出を求め、同基金の運用益等で賄うこと等を内容とする案を示したところ、関係金融機関は、同月25日、これに同意する意向を示した。そこで、内閣は、同月30日、上記2次ロス処理方策を内容とする閣議了解(以下「本件閣議了解」という。)をした。
    (6) 平成8年2月9日、特定住宅金融専門会社の債権債務の処理の促進等に関する特別措置法(以下「住専処理法」という。)案が国会に提出された。しかし、G党は、同月27日、平成8年度予算案に計上された住専関係予算の削除、市場原理に基づく自己責任の原則により国民に開かれた状況の中で住専問題の解決を行うこと等を内容とする方針を発表し、同年3月4日、同予算案の審議に応じない旨を決定して、同党議員が予算委員会の審議を阻止するために座込みを始め、同月25日の与野党5党党首会談により国会の正常化が合意されるまで、国会審議が中断した。
    (7) B銀は、住専7社に対する減免予定債権額が6607億円であったにもかかわらず、一般貸倒引当金の残高が不十分であり、住専7社に対する債権についての債権償却特別勘定の設定もしていなかったため、本件事業年度の決算において引当金不足が問題視され、商法(平成14年法律第44号による改正前のもの)285条の4第2項違反の責任を追及される可能性が高まったことから、本件事業年度に本件債権につき貸倒処理による直接償却をするほかないと判断し、本件事業年度に合わせて含み益を実現する目的で株式売却を平成7年11月以降積極的に行い、同8年3月までのその利益の合計は4603億円に達した。
    (8) 母体5社は、本件閣議決定及び本件閣議了解で示された住専処理計画に沿って、A社の不良資産のうちの損失見込額1兆3588億円及び欠損見込額187億円の合計1兆3775億円について、B銀及びD銀がA社に対する債権5370億円を全額放棄し、一般行がA社に対する債権合計9264億円のうち4999億円を放棄し、さらに、農協系統金融機関が3407億円を贈与することとし、これらによって上記の損失及び欠損の見込額を分担することを基本とする処理計画案を策定するとともに、平成8年3月末の関係金融機関の債権額及び債権放棄予定額を計算した。そして、B銀は、同月21日、上記の内容及びこれに意見等がある場合には同月25日までに連絡するように求める旨を記載した書面をA社に債権を有するすべての一般行に送付したが、一般行から特段の意見は表明されなかった。同処理計画案では、A社の正常資産及び不良資産のうち回収が見込まれるものの合計額は1兆2103億円であり、実質的に非母体金融機関に返済される合計額(非母体金融機関がA社に対して有する債権合計1兆9197億円から上記の一般行の債権放棄額及び農協系統金融機関の贈与額を除いたもの)は1兆0791億円とされていた。
    (9) 母体5社は、平成8年3月29日、B銀、D銀及び一般行の債権放棄額を確認し、B銀及びD銀は、A社の営業譲渡の日までに同債権放棄額に対応する貸出債権を全額放棄するものとすることを確認する旨の書面を作成した。
     B銀は、同月29日、A社との間で債権放棄約定書を取り交わし、A社の営業譲渡の実行及び解散の登記が同年12月末日までに行われないことを解除条件として本件債権を放棄する旨の合意をした。
    (10) 住専処理に係る公的資金を盛り込んだ平成8年度予算は、平成8年5月10日に成立し、住専処理法は、同年6月18日に成立し、同月21日、施行された。これを受けて、A社は、同月26日、株主総会において、解散及び営業譲渡に関する定款の一部変更の特別決議をし、同年8月31日、住宅金融債権管理機構との間で営業譲渡契約を締結した上、同年9月1日、解散した。一方、預金保険機構は、同年8月29日、住専7社の母体行及び非母体金融機関に対し、本件閣議決定、本件閣議了解及び住専処理法を前提とした住専処理計画に係る基本協定を提示し、関係金融機関は、そのころ同協定に同意した。
  3. 原審は、上記事実関係の下において、次のとおり判断して、上告人の請求を棄却した。
    (1) 平成8年3月末時点において、A社の資産からは少なくともその借入金総額の約40%に相当する1兆円の回収が見込まれていたから、本件債権が全額回収不能であったとはいえない。B銀が母体行として社会的、道義的にみて本件債権を行使し難い状況が生じつつあったといえても、本件債権が法的に非母体金融機関の債権に劣後するものとなっていたとはいえない。
    (2) 本件債権には回収不能部分があったが、解除条件付きで本件債権の放棄がされたものであり、本件における流動的な事実関係の下では、本件事業年度の損金として確定したとはいえず、また、行政機関等のあっせんによる関係当事者間の住専処理に係る協議が成立したのは翌事業年度というべきであるから、本件債権相当額を損金の額に算入することは許されず、他にこの損金算入を認めるべき理由はない。
    (3) したがって、本件各処分は適法である。
  4. しかしながら、原審の上記判断は是認することができない。その理由は、次のとおりである。
    (1) 法人の各事業年度の所得の金額の計算において、金銭債権の貸倒損失を法人税法22条3項3号にいう「当該事業年度の損失の額」として当該事業年度の損金の額に算入するためには、当該金銭債権の全額が回収不能であることを要すると解される。そして、その全額が回収不能であることは客観的に明らかでなければならないが、そのことは、債務者の資産状況、支払能力等の債務者側の事情のみならず、債権回収に必要な労力、債権額と取立費用との比較衡量、債権回収を強行することによって生ずる他の債権者とのあつれきなどによる経営的損失等といった債権者側の事情、経済的環境等も踏まえ、社会通念に従って総合的に判断されるべきものである。
    (2) これを本件債権についてみると、前記事実関係によれば、次のとおりである。
     ア 母体5社は、平成7年9月にA社を整理する方針を確認したところ、その後の農協系統金融機関との協議において、農協系統金融機関が、その元本損失部分についても母体行が責任を持つ完全母体行責任による処理を求めたのに対し、B銀は、その貸出金全額の放棄を限度とする修正母体行責任を主張し、債権額に応じた損失の平等負担を主張することはなかった。
     イ その背景として、B銀は、A社の設立に関与し、独禁法で許容される上限まで株式を保有し、役員及び職員を派遣し、多額の融資を行うなどして、その経営に深くかかわっていたという事情があった。そして、同4年に策定された第1次再建計画によってはA社の経営再建ができなくなり、同5年に本件新事業計画が策定されるに至ったが、農協系統金融機関が融資残高の維持及び金利の減免を内容とする同計画に応じたのは、母体行が責任を持って再建計画に対応することが明確にされたからであった。そうすると、B銀は、本件新事業計画を達成することができなかったことにつき、農協系統金融機関から信義則上の責任を追及されかねない立場にあったということができる。
     ウ 本件新事業計画は、A社の再建を前提としたものであって、その破綻後の整理を前提としたものではないものの、A社の余裕資金による返済順序の第2順位が母体ニューマネー、第4順位が農協系統金融機関の債権とされ、母体行の従前からの債権がそれらに劣後するという内容であったところ、B銀は、A社の整理が避け難い情勢になった後においても、A社から母体ニューマネーを回収していた。したがって、農協系統金融機関が完全母体行責任を主張することには無理からぬ面があり、B銀も、上記のような経緯を考慮して、修正母体行責任が限度であると主張して、本件債権の放棄以上の責任を回避しようとしていたものということができる。
     エ 母体5社は、本件閣議決定及び本件閣議了解で示された住専処理計画に沿ってA社の処理計画を策定し、同計画において、B銀は、本件債権を全額放棄すること、すなわち、本件債権を非母体金融機関の債権に劣後する扱いとすることを公にしたということができる。前記のとおり、B銀においてせいぜい修正母体行責任しか主張することができない情勢にあったことをも考慮すると、仮に住専処理法及び住専処理に係る公的資金を盛り込んだ予算が成立しなかった場合に、B銀が、社会的批判や機関投資家としてB銀の金融債を引き受ける立場にある農協系統金融機関の反発に伴う経営的損失を覚悟してまで、非母体金融機関に対し、改めて債権額に応じた損失の平等負担を主張することができたとは、社会通念上想定し難い。
     オ 前記のA社の処理計画において、A社の正常資産及び不良資産のうち回収が見込まれるものの合計額は、非母体金融機関の債権合計1兆9197億円を下回る1兆2103億円とされたが、この回収見込額の評価は、本件閣議決定及び本件閣議了解で示された公的資金の導入を前提とする住専処理計画を踏まえたものであるから、破産法等に基づく処理を余儀なくされた場合には、当時の不動産市況等からすると、A社の資産からの回収見込額が上記金額を下回ることはあっても、これを超えることは考え難い。
    (3) 以上によれば、B銀が本件債権について非母体金融機関に対して債権額に応じた損失の平等負担を主張することは、それが前記債権譲渡担保契約に係る被担保債権に含まれているかどうかを問わず、平成8年3月末までの間に社会通念上不可能となっており、当時のA社の資産等の状況からすると、本件債権の全額が回収不能であることは客観的に明らかとなっていたというべきである。そして、このことは、本件債権の放棄が解除条件付きでされたことによって左右されるものではない。
     したがって、本件債権相当額は本件事業年度の損失の額として損金の額に算入されるべきであり、その結果、B銀の本件事業年度の欠損金額は118億7390万0838円となるから、本件各処分は違法である。
  5. 以上と異なる原審の判断には、判決に影響を及ぼすことが明らかな法令の違反がある。論旨は、この趣旨をいうものとして理由があり、原判決は破棄を免れない。そして、上告人の請求を認容した第1審判決は正当であるから、被上告人の控訴を棄却すべきである。

よって、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。
(裁判長裁判官 滝井繁男 裁判官 福田 博 裁判官 北川弘治 裁判官 津野 修)


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