御器谷法律事務所
最高裁判所(第三小法廷) 平成17年10月18日判決(破棄自判)
特許無効審決取消訴訟継続中において、特許請求の範囲が減縮された場合に、特許を無効にすべき旨の審決を取り消さなければならないと判示した事案

《事案の概要》
上告人 :

特許権者

H13.04.25 被上告人: 本件特許(請求項#1-26)の無効審判を請求
H15.06.27 上告人: 請求項のうち#23-26を削除
H15.09.22 特許庁: 本件特許(請求項#1-22)の無効審決
H16.11.16 上告人: 特許請求の範囲の減縮等を目的として明細書及び図面を訂正する旨の審判請求
H16.11.30 最高裁: 上告人の上告棄却
H17.01.07 高裁: 最上告人による上告受理申立て
H17.01.12 特許庁: 上記訂正審決の認容(確定)

《最高裁の判断》
 「特許を無効にすべき旨の審決の取消請求を棄却した原判決に対して上告受理の申立がされ、その後、当該特許について特許出願の願書に添付された明細書を訂正すべき旨の審決が確定し、特許請求の範囲が減縮された場合には、原判決の基礎となった行政処分が後の行政処分によって変更されたものとして、原判決には民訴法338条1項8号に規定する再審の事由がある。この場合には、原判決には判決に影響を及ぼすことが明らかな法令の違反があったものというべきである(最高裁昭和58年(行ツ)第124号同60年5月28日第三小法廷判決・裁判集民事145号73頁、最高裁平成14年(行ヒ)第200号同15年10月31日第二小法廷判決・裁判集民事211号325頁参照)。
 そして、特許を無効にすべき旨の審決の取消を求める訴訟の継続中に、当該特許について特許出願の願書に添付された明細書を訂正すべき旨の審決が確定し、特許請求の範囲が減縮された場合には、特許を無効にすべき旨の審決を取り消さなければならない(最高裁平成7年(行ツ)第204号同11年3月9日第三小法廷判決・民集53巻3号303頁、最高裁平成10年(行ツ)第81号同平成11年4月22日第一小法廷判決・裁判集民事193号131頁参照)から、本件無効審決はこれを取り消すべきものである。
 そうすると論旨は理由があり、本件については、原判決を破棄し、本件無効審決を取り消すのが相当である。
 なお、前記事実関係によれば、訴訟費用については、行政事件訴訟法7条、民訴法62条を適用し、上告人の負担とするのが相当である。」


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