御器谷法律事務所
東京地方裁判所 平成18年5月15日判決(控訴)
M&Aにより、賃借人の商号、役員、本店所在地、株主構成が変更されたことが、賃借権の無断譲渡に当たらないと判断された事案

《事案の概要》
 原被告間において、原告が被告に本件建物を貸し渡す旨の賃貸借契約が締結されていたところ、被告において商号、役員、本店所在地を変更し、全株式が譲渡されたことが、賃借権の無断譲渡に当たるとして、原告が本件賃貸借契約を解除し、本件賃貸借権の終了に基づき、被告に対し、本件建物の明渡し及び解除日以降の賃料及び共益費相当損害金の支払を求めた事案
 
《裁判所の判断》
「 被告は、本件建物の賃借権をゼンショーに売却等したのではなく、被告の全株式がゼンショーに買収されたことにより、商号や代表者等が変更されることになったのにすぎないものと認められるところ、賃借人である法人の構成員や機関等に変動が生じても、法人格の同一性が失われるものではない。また、原告が主張するようにゼンショーによるM&Aにより被告の法人格が形骸化し、ゼンショーの法人格と同一視されるべきに至っていると認めるに足りる証拠は見当たらない。したがって、このような状況をとらえて、賃借権の譲渡があったものと認めることは相当ではない。」

《結論》
 さらに、本件は脱法的無断賃借権の譲渡にも該当しないと判断した上、原告の明渡請求を棄却。


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