御器谷法律事務所
最高裁判所第2小法廷 平成22年1月29日判決(破棄自判)
保証債務の履行請求が権利濫用に当たると判断された事案

《事実の概要》

《判旨》
「 本件は、被上告人が上告人に対して保証債務の履行を求めたところ、上告人が、被上告人による保証債務の履行請求は権利の濫用に当たるなどと主張して、これを争う事案である。」

「 原審は、U神戸とUグループに属する上記各会社との関係、上告人がU神戸の代表取締役に就任した経緯や本件保証契約を締結した経緯等を検討しても、被上告人による保証債務の履行請求が権利の濫用に当たるといえるほどの事情は認められないなどとして、上告人の主張を排斥し、被上告人の請求を全部認容した。」

「 以上に説示したところを総合すると、被上告人の上告人に対する保証債務の履行請求は、U神戸が既に事業を停止している状況の下において、Uグループに属する各社がU神戸の事業活動から経営顧問契約等の各種契約に基づき顧問料等の名目で確実に収入を得ていた一方で、わずかの期間同社の代表取締役に就任したとはいえ、経営に関する裁量をほとんど与えられていない経営体制の下で、経験も浅く若年の単なる従業員に等しい立場であった上告人だけに、同社の事業活動による損失の負担を求めるものといわざるを得ず、上告人が同社の代表取締役に就任した当時の同社の経営状況、就任の経緯、被上告人の同社に対する金員貸付けの条件、上告人は本件保証契約の締結を拒むことが事実上困難な立場にあったことなどをも考慮すると、権利の濫用に当たり許されないものというべきである。」

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