個人民事再生計画案

再生債務者は、債権届出期間の満了後、一般的には申立から約4か月半までの間に再生計画案を作成して裁判所に提出しなければなりません。再生計画には、再生債権者の権利を変更する条項(下記1)並びに共益債権及び一般優先債権の弁済に関する条項(下記3)を定めなければなりません。また、住宅資金特別条項も併せて定める場合もあります(下記2)。
再生計画による権利の変更の内容は、原則として再生債権者の間で平等である必要があります。
次に、再生計画案の具体的内容を見ていくことにします。

1. 一般の債権(再生債権)については、再生債権の元本の一部につき、再生計画認可決定から 3年(場合により 5年まで延長)の間に合計__回(弁済期が3か月に 1回以上到来する必要があります)、1回につき__パーセントを支払うこと、残元本及び利息・損害金の全額について免除を受けることを定めます。

  例えば、元本の20パーセントのうち36分の1(36回払いの場合)に当たる金員を毎月末日限り合計36回支払う、という形で分割弁済方法が定められます。
 なお、最低弁済額については、債権総額の 5分の 1(100万円以上、300万円以下、但し給与所得者再生手続きの場合、可処分所得額算出シートにより求められる 2年分の可処分所得が上限)と定められております。
  そこで、弁済額が、一番低い100万円となる場合、これを36回に分けて毎月払うのであれば、1回当たりの支払額は、2万7,777円(端数切り捨て)ということになります。

2. 住宅資金(個人である再生債務者が所有し、居住する建物の建設に必要な費用など)については、上記の一般再生債権とは別に、特別条項が定められることになります。
 再生債務者は、住宅資金特別条項を定めた再生計画の認可決定が確定したときには、住宅資金貸付債権等に設定されている抵当権の実行ができなくなります。
 特別条項では、一般的には、(1)再生計画認可決定の確定時までに弁済期が到来する債権の元本及びその利息、損害金等全額を上記の一般再生債権についての弁済期間内に支払うこと、(2)その他の弁済期が到来しない債権の元本及びその利息について、従来の契約内容に従って支払うことが定められます。
 なお、(2)の「弁済期が到来しない債権」については、再生債務者が期限の利益を喪失しなかったとすれば弁済期が到来しないものを含みます。

3. 共益債権(再生手続後の再生債務者の生活等に関する費用の請求権など)及び一般優先債権(一般の先取特権など)は、請求があれば随時これを支払うこととなります。
 
 なお、以上述べた計画案はあくまでも典型的なケースにつき述べたものであり、実際の計画案はこれと異なる場合があることにご注意下さい。

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